天然ナマズを捕まえたので食用にしようと思ったけどやめた話

生き物捕獲

今日、近所の用水路で天然ナマズを捕まえてきました。釣りではなく、「タモ」でです。

ことの始まりは、近所の田んぼで犬の散歩をしていた時のことです。僕は子供の頃からの癖で、用水路があると水中に何か生き物がいないか確認してしまうんですけど、いつものように用水路をチェックしていたら、ちょうど水位が下がって、ある深場に魚が閉じ込められていたんですね。

そこにはでかいフナが20匹くらいに、でかいカメが4匹くらいに、大小ナマズが何匹かいました。でかいナマズは60cmくらいありそうでした。

〝これは・・・捕まえるしかない!〟

そう思い、早速、「タモ」と捕獲したときのバケツ代わりの「容器」と、水路をふさぐための「コンパネ」を取りに家に帰ることにしました。

途中、昔からよく一緒に生き物を捕まえていた、近所に住む同級生の弟のケータを誘い、ケータも一緒に来ることになりました。(ちなみに32歳と30歳です。)

「日没まであと40分だ。急ぐぞ!」

ケータとポイントに向かう途中、僕はそう言って、畑の土手から走りながら勢いよくジャンプしました。すると、その着地点には竹の切り株があることに空中で気づき、「ヤバイ!!」と思った時にはもうすでにその竹の切り株をガッツリ踏み込んでいました。

竹は硬くて尖っていたので、履いていたクロックスを突き破って、竹が生の足に突き刺さりました。

「イテーーーーーー!」

靴下を脱いで怪我の確認をしましたが、血がドロドロと流れ出てきて傷はかなり深そうでした。(クロックスを突き破り、この俺に致命傷を与えるなんて・・・!たかが竹の一発がなんて威力!)

結構痛かったので、もう帰ろうかと思いましたが、ナマズを捕まえたかったので我慢しました。我慢しながらナマズポイントに到着し、魚たちに気付かれないようにそっと「コンパネ」で逃げ道を塞ぎました。

これで魚共はどこにも逃げ場はないので、僕らはこの時点で勝利を確信しました。勝ち確定というやつです。

そして、用水路に入り、バケツの代わりに持ってきた謎のでかい容器に水を入れ、用水路の淵に置こうとしたら意外と重くてひっくり返って頭からドブ水をかぶりました。

「銭湯で豪快にかけ湯をするおっさん」みたいな感じで、ドブ川の水を頭からかぶってしまいました。

子供の頃はなんともなかったのに、大人になるとちょっと嫌だった自分が嫌でした。(結構泥臭い)

で、もう頭からかぶっちゃったので、そこからは開き直ってどれだけ濡れても気にしないことにしました。

もう、足元には魚たちがウジャウジャいるので、かたっぱしから魚をタモで捕まえていきました。

狭い範囲で魚が閉じ込められているので、どこをどうすくっても魚が入るので、こんなに面白いものはありません。僕らは連チャンの止まらないパチンコ台を打っているような錯覚に陥り、とにかく笑いが止まりませんでした。

しかし、何度すくってもタモに入るのは雑魚ばかり・・・。

フナにコイにモロコにカメにタナゴ・・・子供の頃ならはしゃいで喜ぶところですが、僕らももう32歳と30歳ですから、60cmオーバーのナマズにしか興味はないのです。

そして、用水路はいい感じに泥が舞い上がり、水が濁って、あと何匹くらい魚がいるのか?全然見えなくなりました。捕まえても捕まえても30cmオーバーのデカフナばかり。

デカフナは元に戻すと邪魔なので、捕まえたらすぐに横の用水路に捨てました。

そんなことを20回くらい繰り返したでしょうか。20匹以上のデカフナを捕まえ、もうこれ以上、魚はいないのではないか?と不安に思い始めた頃、ナマズが網に入りました!

しかし、小さい!30cmほどのチビナマズ!お前じゃない!

でも、一応、ナマズなので、容器に入れました。

日も暮れかけてきて、タモの中に何も入らなくなってきたので、僕は僕が見たデカナマズは、タモを家に取りに行っている間にどこかに行ってしまったんじゃないか?と思うようになりました。

そして、この閉じ込めた空間には、もう生き物は残っていないんじゃないかと思うようになりました。

「ケータ、もう帰るか。どこか上流の方に行ったのかもしれん。」

そう言ってあきらめかけた時、「まだ1匹いる!」とケータが叫び、ケータの持つタモの先で水しぶきが上がりました。

〝バシャバシャバシャバシャ!〟

と水しぶきが上がると、そこにはウネウネしたでかいナマズの姿がありました。

タモにしっかり入っているけど、デカすぎて尻尾がはみ出ている!そして、まさしく僕らが狙っていたデカナマズだ!

デカナマズはグネングネン暴れていましたが、強制的に陸にあげられ、完全にその姿を露わにしました。

「おおおおおオオおおおお!でかい!!!!やったなケータ!!!」

さすがはケータ、こいつはいつもやる男です。

それから僕らは天然ナマズを愛で、鑑賞し、触り、匂いを嗅ぎ、一緒に写真を撮ってもらいました。

そして、僕は禁断の一言を言ってしまいました。

「どうする?食う?」

僕はちょっと食べてみたかったです。

でもなんかめんどくさかったので、食べたくないが80%、食べたいが20%くらいでした。

ケータを見ると、ケータは苦笑いしてました。笑

なので、「暗くなってきたし、逃がすか・・・」そう言って、そのまま用水路に逃がしました。

ナマズは食べたことあるので、今回は逃がすことにしました。でも、次に捕まえたら家で少し飼って食べたいと思います。

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